top of page
執筆者の写真ツジ チハル

湿度やカビ対策の部材3選


湿度やカビ対策の部材3選

蒸し暑い日が続いてますね。

日本は昔から高温多湿で、住まいは夏を旨とすべしと言いますね。

それは健康に直結することが多いからかもしれません。

もしもリノベや新築をお考えなら、カビや湿度をコントロールできる材料をご検討してみてはいかがでしょうか?

インテリアデザイナーのツジが、3つピックアップしてみました。


①漆喰

昔から漆喰は壁などに使われていました。

漆喰は、強アルカリ性で、殺菌作用があるので、カビが生えにくいと言われています。

昔の人は、ちゃんとわかっていて大切なものをしまう御蔵にも漆喰を使っていたのでしょうね。

キッチンの壁などにつかうと、白いので汚れが気になりますが、漆喰には自浄作用もあり、

壁に飛んだ食品のシミなどがだんだん薄くなると言われています。

なので、古い民家の漆喰も、あまり黄ばんだりせず、そのままの白さを保っていられるのですね。


カビだけではなく、他の菌にも抗菌作用はあるようで、インフルエンザ対策やコロナ対策にも有効だと言われています。

強アルカリ性(ペーハー12以上)では、ほとんどの生物は生存できないとか。


では、漆喰には湿度をコントロールする調湿効果もあるかというと

あまり期待できません。

昔は、漆喰の下地の土壁にその効果があったのかもしれません。



漆喰は防カビ効果あり


②珪藻土

では、調湿効果がある壁材はと言ったらやはり珪藻土ですね。

湿気の多い時には水分を吸い込んで、乾燥すると吐き出します。

壁全面を珪藻土にすることで、だいぶ部屋に入った時の印象は

変わります。湿度が抑えられると、体感温度が下がると言われていますので、

(同じ温度でも、ハワイと日本では快適さが違うように)省エネに繋がりますね。

エアコンの設定温度が同じでも、カラッとしていれば涼しく感じられるので、快眠に繋がりそうです。

機密性の高いサッシの中で、壁天井の5面がビニールクロス、

床も表面が木ではなくシート張りのフローリングでは、

まるっきりビニールに包まれたような部屋ですから

調湿効果は得られません。

(調湿機能のある機能性クロスもあります)

やはり、自然は良くできているなぁと思います。

デメリットは、漆喰も珪藻土もイニシャルコスト、

最初に施行するときの工事費が高いことです。

でも、健康に有益で、長い目で見れば省エネにつながることを踏まえれば検討する価値はありそうです。


調湿効果は珪藻土

余談ですが、他にも珪藻土には、火に強いメリットがあります。昔の七輪の材料ですから、

火事が起きてもそれ自体が燃えるには相当時間がかかりますし、

煙もほとんど出ません。万が一の時、もしも壁天井が珪藻土だったら・・・ということもなきにしもあらず、です。



その③ウールのジュータン

ウールは、とても調湿効果のある素材です。「良質な睡眠」と「湿度温度」は、密接な関係があると言われていますので、

寝室の床を、ウールのジュータンの敷き込みにするのは、おすすめです。

特に家族4人など大勢で眠る寝室では、就寝時に呼吸から出る湿度が意外と大きいのです。

それが結露となって、カビの要因になることも。

意外と、ビニールクロスの表明から見ただけではわからないのですが、剥がしてみるとクロスの内側がカビているということも、見られます。

また、寝室におすすめな理由としては、フローリングでは歩くたびに埃が舞い上がりますが

ジュータンは埃をピタッととどめておくので、吸い込む量は少なくなると言われています。

今は、防ダニ・抗菌などの機能があるものもありますし、床暖に対応するものもあります。

敷き込みが難しい場合は、ラグなどをフローリングの上に置くだけでも良いと思います。

よく、お子さんが小さいので汚すから安いのを使い捨てにします・・・と言われることが多いのですが、

ラグは、クリーニングに出すことも可能ですし、汚れた表面の毛が日常の掃除機などで少しずつ剥がれ落ちていくと言われてますので、濃いめの色や柄物でしたら長く快適にお使いいただけるのではないかと思います。

アクリルやナイロンのジュータンのような発色や、艶感は得られませんが、羊の色のまま(アイボリーの羊からはアイボリーの、茶色い羊からは茶色の)の色味はとても良いものです。

もちろん、ウールも染色したり織りに工夫を凝らしたものもありますので、実際に触ってみて比べてみてはいかがでしょうか?


ウールのジュータンは調湿効果あり

ちなみに、私の山梨の家は壁は全て珪藻土で、寝室はウールのジュータンです。床は、無垢のフローリングで、玄関にはウールのラグがしいてあります。2階の寝室は、窓を開けて寝てエアコンはありません。(熱帯夜、主人は扇風機が必須で、アイスノンを枕にして寝ることもありますが…)


暑いから、エアコン→猛暑日だから、もっとエアコン→を繰り返しても、どんどんエスカレートしていくばかりです。自然の力を取り入れて、少しでも省エネに取り組んでいかないと自然災害も想定を超えていくばかりではないのかなと、心配になってしまう今日この頃です。


oaoは、快適なマンションライフを送っていただくために、間取りや部材、収納、インんテリアなど、それぞれのプロがチームで取り組むコンサルティングサービスです。住み替えやリノベを考え始めたら、まずは一度ご相談ください。



最新記事

すべて表示

留言


bottom of page